600万ドルの男といえばリー・メジャーズ主演の、サイボーグが活躍するオハナシですよね。
NASAの宇宙飛行士、スティーブ・オースティン大佐が実験機のテスト中に事故にあって、両脚と右腕、そして左目を失う大怪我を負い、人体改造(サイボーグ化)手術を受けて復活するという…
かかった費用が600万ドルしたから「600万ドルの男」というわけですが、このドラマの初期って「サイボーグ危機一髪」って言うタイトルだったんですね。
僕は600万ドルの男っていうタイトルでしか知らなかったなあ。てっきり、地方によって邦題が違う、外国ドラマによくあるやつかと思ってましたよ。
ひょっとして再放送時にタイトル統一しました?
初期のオープニングナレーションでは「超能力の男!! サイボーグ!」って言ってたような気がします。
シリーズではOSIって言う組織のエージェントとして、スパイや犯罪者相手に超人的な能力を発揮していました。
自分に大金をかけて復活させてくれた恩返し(費用返済?)のために政府の仕事をするわけですね。
直属の上司オスカー・ゴールドマン部長を「警部ダン・オーガスト」の署長役、リチャード・アンダーソンがやっていました。
この番組、ロボットとかも出てきて、サイボーグ対アンドロイドの戦いのエピソードもありました。
で、この番組とよく似たのに、女性が主人公の話「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」がありますね。
実はバイオニック・ジェミーは600万ドルの男の1エピソード。たんなるゲストキャラだったんです。
数多い話の中で前後編として1〜2回登場して終わるはずが、その回の人気が高かったためにスピンオフされることになったんです。
元プロテニスプレイヤーのジェミー・ソマーズはスティーブの婚約者。スカイダイビングでの事故で、両脚、右腕、右耳を損傷します。
スティーブの頼みからジェミーもバイオニック手術を施されて命をとりとめ、彼女もまたOSIの仕事をすることになる…といった展開ですね。
ただ、600万ドルの男のエピソードでは、ジェミーはバイオニック組織移植の拒否反応が出て死んでしまいます!
せっかく助かったと思った婚約者が術後の拒否反応が元で死んでしまい、悲しむスティーブ…と、ひとつのエピソードとして番組は終わるはずでした。
でも、人気が出たんですね。
実はジェミー役のリンゼイ・ワグナーはユニバーサルの大部屋女優だったんです。
ろくな役ももらえずに全く魅力がないとされた彼女は、ユニバーサルから解雇されることがほぼ決まっていた直前に、この600万ドルの男のゲスト出演の話をもらったらしいんですね。
ところが、このジェミーのエピソードって前後編ですよ。
ユニバーサルとの契約打ち切りの期日が来たのに、まだ収録が残ってたんです。
で、急遽ユニバーサルは契約を延長し、600万ドルの男の収録が済んだわけですが…その回の視聴率が高く、ジェミー(リンゼイ)人気も上がってファンレターが殺到したおかげで、ジェミーは復活!いきなりスピンオフの話が持ち上がったんだとか。
こうしてバイオニック・ジェミーが誕生したわけですが、女性が主人公だからかハードな内容だった600万ドルの男よりもちょっと華やかな感がありました。
同じOSIでの話なので登場人物もおんなじ、上司はゴールドマン氏です。
…こっちは局長なんですね。
最初は僕、バイオニック・ジェミーではゴールドマン氏が出世したんだと思ってたんですが、リー・メジャーズもリンゼイ・ワグナーも、お互いの番組にゲスト出演してたから時間軸は同じはずなんですけどね。
日本語訳のみの違いかなあ。原音ではどうなってるんでしょう?
さて、人気の度合いですが、見ていて安心できるのが、元々男で力もあるスーパーマン的な超人・スティーブ・オースティン。600万ドルの男ですね。
でもこの頃、女性のアクションものが多く世に出てきて、ほぼ同じ時期にチャーリーズエンジェルやワンダーウーマンなどが人気を博しました。
強い女の時代でしょうか。
そのため男性ファンはそんな強い女に憧れたか、バイオニック・ジェミー人気は600万ドルの男を超えることにもなったんだとか…
へええ。
僕は、実のところ600万ドルの男のほうが好きだったんですがね。
さてさて、余談ですが、高校の頃からずーっと疑問に思ってたこと・気になってたことがあるんですよ。
スティーブもジェミーも、あの俊足の脚はどうやってつながってるのか…?
骨はどうやってつなげてるのか?…なんてことをですね。
時速100キロですよ。
脚だけ速く動かせても、脚以外の肉体はついていけるんでしょうか。
腕にしたって、重いものを片手で持ち上げるにしても、アーム自体は耐えられるだろうけど、付け根部分がメキッといっちゃうんじゃないでしょうか!?
もげちゃうかも。
バイオニック・ジェミーのオープニングでテニスボールをグシャッと潰すのがあるけど、あんなのは可能でしょうね。握ったりするのは。
なにより、歳とって肉体がどんどん老いていくのにつながってる義足や義手はそのまんまでしょ。
うわぁ、それこそ他の骨がもろくなって、そこに負荷がかかってポキっといきそうだ…