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コジャックという渋い刑事ドラマ、観てましたか?

1970年代…と言うより20世紀の刑事ドラマで「刑事〇〇」と言ったら思い浮かぶのはコロンボかコジャックじゃないでしょうか。
両者のうちでは刑事コジャックのほうが後発ですが、そもそもコジャックはコロンボに対抗して作られてるんですね。

ボサボサ頭でヨレヨレコートのコロンボに対して、コジャックはスキンヘッドで上司や市長よりも偉そうに見えるスリーピースのスーツ。
階級は同じルテナント(警部補)だけど、ロサンゼルスとニューヨークと舞台は違いますね。
何よりコジャックは話が少々重いです。

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刑事コジャックはこんなオハナシ

事件が無事解決してああよかった!と、毎回スッキリ終わるわけじゃありません。
必ずしもハッピーエンドという訳にはいかず、なんか後味が悪い終わり方が多かったように思えます。
まあ、それが普通なんですね。
アメリカの中でもとくに犯罪件数の多いニューヨークだから、いろんな事件が起こって理不尽な結末になったりもします。

ドラマの方向としては、コロンボみたいに証拠を固めて犯人を追い詰めると言うタイプでもないし、派手な銃撃戦やカーアクションがあるわけでもない。上層部に圧力をかけられても淡々と地道に手がかりを追って犯罪を潰していく姿は派手ではないし、毎回スカッとする見せ場もありません。
刑事が犯罪をしたり殉職したり、弱いものがやられ損で終わったりと、今の刑事ドラマじゃ当たり前でも、当時としちゃ重々しいエピソードが多いです。
少々暴力的な場面もありましたが、刑事という仕事を通しての人間ドラマと言ったところでしょうか。

僕はこのドラマ、高校生になってから見始めましたが、コロンボやスタスキー&ハッチに比べると少々暗くて難しいおハナシでした。

パイロット版の刑事コジャックスペシャルなんて、初登場の話なのにもう暗い・重いが2時間ほど続きます!でもこのパイロット版で人気が出たのでシリーズ化決定ですよ。
いかにドラマとしてアメリカ人に訴えるものがあったかということでしょう。

でも中学生、あるいは高校生程度には難しい内容だったと思えます。
カッコいいオープニングもないから、この話を最初に観てたらコジャックは好きにならなかったかもしれません。

60分のテレビシリーズになってからも決して華やかではないですが、それでも毎回楽しみに観ていたのは、仲間の刑事たちを始めとする登場人物のやり取りやキャラクターが好きだったから。

特にコジャック警部(ホントは警部補)のキャラがいいですよね。
頭が切れる上に即行動に出る。
きっちり筋を通すとこや犯罪者には鬼のように厳しいべらんめえ口調で話すとこがまたいいんですよ!
腕っぷしも強いし、暴言を吐くヤクザな連中も張り倒して逆に脅すとこなんかは痛快です。一見まるでマフィアのボスですけどね。

弱いものや子供には頼もしい漢の話し方、そして善良なる女性には観てるこっちがニヤリとしてしまうほどイキな声のかけ方が、暗いドラマに華を添える場面でもありました。
女性の手をとって手の甲にキスしながら一言つぶやくところなんか、ほんとにイタリアのマフィアのボスみたいですよ…ギリシャ系ですけど。

こんな強面がニューヨークの街を守る刑事と言う設定だから、頼もしいし、特に際立った見せ場がなくてもスカッとするんですね。
吹き替えの森山周一郎さんの声がまたキャラクターにピッタリあっててよかったですよ!
サバラス自身はもっと太い、大平透さんに近い声なんですけどね。でもコジャックは森山さんじゃないとダメだわ、やっぱり。

ストーリーはコジャック中心に描かれるけど、実際には上司や多くの部下がコジャックの一声で駆けずり回ってくれるから捜査がはかどります。
数多い刑事連中のキャラクターも話を盛り上げる要素ですよ。

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コジャックの刑事仲間

刑事コジャックの登場人物である、刑事部屋の仲間は意外と多いですね。

まず直属の上司のフランク・マクニール警部
マンハッタン南分署・捜査課の主任です。
シリーズ第1話には更に上の署長と思しき人が出てますが、普段のお話自体は刑事部屋中心なのでマクニール主任が一番のえらいさんというわけですね。
野郎どもには怒鳴るようにしゃべるコジャックとは対象的にわりと温厚。
警部で英語でキャプテンだから、第1シーズンではキャップと呼ばれてましたが、そのうち“親父さん”で統一されます。
話の上ではコジャックが行き詰まったときの相談相手といった立ち位置ですね。いちいち指示したりはしません。

レギュラーの部下、筆頭がシリーズ第1話から登場するロバート・クロッカー刑事
原音ではロバートの愛称・ボビーで呼ばれたり、そのままクロッカーと呼ばれたりとコロコロ変わりますが、吹き替えではクロッカーですね。
部下の中では若いほうだけど優秀で、大抵コジャックといっしょに行動するか、報告にやってきます。
コジャックが一番信頼している部下と言えるでしょう。

コジャック役のテリー・サバラスの弟ジョージ・サバラスが演じているのがデモステネス・スタブロス刑事
刑事部屋の自分のデスクに鉢植えをいっぱい飾っていますよ。もちろん水やりしながら話しかけます。
こういうところが息抜きというか、笑えるトコですね。
初期の頃はデモステネスと言う芸名で出てましたが、ジョージ・サバラスの名前で裏方もやってました。
スタブロスはたまに巡査部長って表記されてましたが、また平刑事に戻ったりと、コロコロ替わってましたね。
登場はシリーズ第1話からですが、ジョージ・サバラス自体はパイロット版に別の役で出てました。

張り込みとか尾行とか、あと雑用を任されるのが妻帯者で子持ちのパーシー・サーパスティン刑事
犯人に拳銃を盗られたり、尾行してた相手に裏をかかれたり、重要参考人に自殺されたりと、これは問題だろというような失態をちょくちょくします。
そのせいかコジャックから、マイペースなスタブロスとまとめて「そこの弥次喜多!(原音ではtwo crowns!)」と呼ばれたことも。
シリーズ第1話から登場してますが、パイロット版にもちらっと出てきます。
最終回の一つ前の話(シーズン5第21話)で、母親の名前がフローレンスということが判明。

さほど目立った活躍はないけどレギュラーのライオネル・リゾ刑事
綴はRizzoなので本来の読みはリッツォ。Pizzaをピッツァではなくピザと呼ぶようなもんですね。
でも原音ではどっちかと言うと「リヅォー」と発音してますよ。リゾーと表記してる書籍もあったような…
第2シーズンからの登場ですが、役者のビンス・コンティは第1シーズンから鑑識のカメラマン役で出てたりします。

ほぼ毎回登場するレギュラーに加え、他にも刑事がいて大規模事件のときなんかに捜査にあたります。

潜入捜査専門のギル・ウィーバー刑事
コジャックのいる刑事部屋の所属じゃなく、麻薬取締課とか別の班から借り出すようですね。
演じるロジャー・ロビンソンはパイロット版で犯人役でした。

巡査部長のアル・バイン刑事
第1シーズンから出てますが、パイロット版では別の刑事役でした。
演じるブルース・カービーは、コロンボ警部の部下・巡査部長のジョージ・クレイマー刑事もやってますよ!

スペイン系のゴメス刑事
第1シーズンからちょこちょこ出ていて、たまにクロッカーが不在の(登場しない)回には替わってあれこれ指示をしてました。

そしてほんとに目立たないけど画面の端々に登場するトレイシー刑事とか、その回その回に「今までもいましたよ」と言う顔をして刑事連中が登場します。

コジャックのいる刑事部屋はこれほどごった返してるわけですね。
まあこれだけ多くの刑事がいても、ドラマ自体は事件を主にしてるからレギュラー陣にスポットを当てた話なんてなく、コジャック以外はほんとに脇を固める程度の扱いでしたが…

あれだけアクの強い刑事が主人公なら、脇は出しゃばらないほうがいいですけどね、刑事コロンボ同様に。

そう言えばコジャックの名前って、親しい人はテオと呼んでますが、略さないフルネームって聞いたことないですよね。

テオ・コジャックだからセオドアかな?なんて単純に思ったこともありましたが、本編でテオドポラスとかテオドチラスとか2回ほど呼ばれたことがあります。

潜入捜査のときだからおそらく偽名でしょうねえ…フルネームは最後まで不明でした。

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