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スタスキー&ハッチ・型破りな刑事ドラマの裏話!

刑事スタスキー&ハッチが放送されていた1970年代は、今のように生々しい流血や犯罪のシーンが敬遠されていた時代でした。
あまり派手な銃撃や暴力は控えるよう自主規制が求められてたんです。
スタスキー&ハッチもその渦中にありました。でも若者人気は高かったんですよ。

今回はスタスキー&ハッチのスタッフが語る秘話に僕の主観などを交えてのお話です。

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刑事スタスキー&ハッチの裏話

このドラマを見てて思ったのが、被害者が犯人に襲われる際の直接のシーンを見かけないということ。
犯人が被害者の背後に忍び寄って、驚く被害者のアップでコマーシャル。CM明けには救急車や鑑識なんかのシーンで始まるのがパターンであるということですね。

暴力シーンを直接見せるんじゃなく、その間何があったのかは視聴者に想像させるという手法をとっています。

推理モノでもない刑事ドラマでそれじゃ物足りなく感じるかもしれませんが、そんなものがなくてもスタハチが人気だったのはキャラクターのおかげというのもあります。

当時真面目な捜査もののドラマが多かった中で、実際にはミスもせず完ぺきに仕事をこなす警官ばかりじゃないと思った制作は、スタスキー&ハッチというドラマの中に少々遊びを入れてみたんですね。

グレイザーとソウルもそのへん感じていて、犯罪捜査重視よりも人間性を表に出そうと考え、遊べるところは遊んでドジなことをやってみたり。
それをスタハチの番組カラーとして打ち出したわけです。

当時の刑事モノにしては撃ち合いも派手な方です。
スーツにネクタイじゃなく、革ジャンにジーパンとスニーカー、あるいはブーツですよ!
そして私服刑事にしてはあり得ない、真っ赤なボディに白いラインの入った目立ちすぎる車で、タイヤから煙を上げながら疾走!

流血や暴力がなくても、主人公2人のイキなやり取りと絶妙なコンビネーションがウケたんでしょう。

この2人に憧れて自分もこうなりたいとか、こんな友だちが欲しいと思うファンが多かったようです。
実は僕もそのひとりで、大学時代も常にジーパンだったり革ジャンの襟を立てたりと、偽スタスキーとハッチが現れるエピソードで犯人たちが言うところの「古着屋を探しても見つからねえ」ようなファッションをしてましたからね。

そもそも劇中でのスタスキーとハッチの息があってるというよりも、演じているグレイザーとソウルの息がぴったりだったという方が正解でしょう。
制作側も演じる2人の相性を重視したそうですし。

なんでも役者選定として無名の新人であることが条件だったらしく、理由は無名のほうが先入観がなく、本当にその人物が存在するように感じられるからだとか。なるほど、確かにそうですね!

デヴィッド・ソウルはダーティーハリー2での演技を買われて採用され、ポール・マイケル・グレイザーはオーディションでした。

ハッチ役は決まっているのに撮影1週間前になってもスタスキー役が決まらず、一番最後に受けたグレイザーにピンときたプロデューサーが改めてソウルと2人でテストしみて、相性も良いし独特の魅力があるグレイザーこそスタスキーにぴったりだと思ったそうです。

登場人物としてのスタスキーとハッチ同様、演じるグレイザーとソウルも1943年生まれの同年代。
スタスキーとハッチは互いに相手を信頼し、片方が傷つけばもう片方は涙を流すというくらい男の友情が厚かったため、あの2人はゲイなのかと言う噂も流れたほど。
単に脚本の上では表現しきれない部分をグレイザーとソウルの2人は演じきっていたということでしょうか。

さらにスタハチの仲間に息抜き的な存在がいます。
情報屋ヒョロ松ことハギー・ベア。
制作は裏の社会と表とを渡り歩く“橋渡し的な存在”としてこのヒョロ松というキャラクターを作ったそうですが、演じるアントニオ・ファーガスがこれまた見事にスタハチに負けない見事な芝居で番組を盛り上げるに至ったようです。

アントニオ・ファーガスは、スタスキーとハッチは単に事件を解決するだけの同僚ではなく気の合う友人同士で、さらにそこにヒョロ松が入ってうまくバランスを取っていることがドラマの魅力になっていると言っています。

実際ハギー・ベアは結構人気があったようで、僕も大好きな登場人物でした。
と言うより、スタスキー&ハッチのレギュラーはバーニー・ハミルトン演じるドビー主任も含めてみんな非常に好ましいキャラクターでした。

ずっとずっと続いてもおかしくない番組だったんですが…

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スタスキー&ハッチが4クールで終わった理由

でも…アメリカはもとより日本でも人気の高かったスタスキー&ハッチが4クールしか制作されなかったのはどうしてか。

それはスタスキー役のポール・マイケル・グレイザーがシーズン途中で降板したいといい出したのがきっかけです。

グレイザーは第4シーズン途中で降りることになってたんですね。
それでも制作陣はスタハチの続編を作る気でいたので、グレイザーが抜けたあともスタスキーと言う名を使うために、途中の話でゲストとして弟のニック・スタスキーと言うキャラを登場させます。まあ、いきなり出てくるのはちょっと…というわけで前振り的に出したんでしょう。

で、スタさんは第4シーズンで殉職して番組から降りるという手はずで、あとは弟が替わってハッチの相棒になる、つまりスタスキーとハッチの名前はそのまま残るということになってたんですが…

いやいやいやいや、殉職して降板はないでしょう!
そんなコトしたら視聴率は確実に落ちますよ、絶対!
100歩譲って退職して去るというならまだしも、ポール・マイケル・グレイザーのスタさんが殉職して去るなんて考えられません!

やっぱりデヴィッド・ソウルも“グレイザーとソウルのスタスキー&ハッチ”でないとダメだと言う考えから、ポールが降りるなら俺もやめるというわけで、スタスキー&ハッチは幕を閉じることになりました。

仲いいですね、ふたりとも。4シーズンで終わったのは非常に残念、でも、いろいろ弄るくらいならいっそのこと終わらせたほうがいいです。

ニック役の俳優なんて、グレイザー自身が念入りにオーディションして決定したらしいですが、おそらくスタスキーが弟に替わってたら人気は落ちてたんじゃないでしょうか。
スタスキー役を他の役者に変更という手段を使わなかったのも正解で、グレイザーとソウルの息がぴったりすぎて、他の役者ではこうもいかないという考えからでしょうね。

そんな事になってたら僕も多分スタハチから離れてました。
先にも書いたように、レギュラー陣はみんな好ましいキャラなので、僕は誰がかけても番組の魅力は落ちただろうと思います。

最初から最後まで役者の変更も入れ替えも、そしてキャラクターの追加もないドラマでしたが、それが良かったんですよ!
僕もとっくに当時のスタスキーとハッチの年齢を超えてしまいましたが、2人は今でも僕の憧れでありヒーローです。

ただ…第4シーズンになってからのハッチの口ひげだけは、おっさん臭いから勘弁な…と言う感はありますが。

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