21世紀に入って劇場版やTVシリーズなどで復活し、人気を博したスワット！
そのオリジナルとなるのが、1975年のTVドラマ「特別狙撃隊SWAT」なんですね。
というわけで今回は、ロサンゼルス警察に実在する特殊部隊S.W.A.T.の名前をまたたく間に日本にも知らしめることになった作品・特別狙撃隊SWATのお話です。
特別狙撃隊SWATはこんなオハナシ
SWATは1965年に起きた大規模暴動鎮圧のために組織された、ロサンゼルス警察の特殊部隊。
特別狙撃隊SWATはそれを元にしたドラマですが、まあテレビの都合上か、実在のものとは編成やシステムも簡素化してあります。
でも、なんかワクワクするんですよね、観てると。
主演であるSWATのメンバーは全部で５名。
ホンドー隊長以下、ディーク、ストリート、ルカ、Ｔ.Ｊ、
そして隊長の奥さんベティが共演として登場します。
隊長と奥さん、そして子どもたちの家庭でのシーンも入れることで、銃アクションものにホームドラマの彩りを加えていました。
ストーリー自体はほぼ事件主体で、人間関係のしがらみとかの込み入った内容のものはありませんでしたね。
隊長を含めたメンバーの誰かが大怪我をしたりピンチになることはあっても、最後はハッピーエンドで終わるという安心して観られる番組でした。
70年代って、暴力シーンなんかの規制・自粛が叫ばれた時代だったから、もちろん撃たれた犯人から血しぶきが飛び散るなんてことはなかったですけど、それでもバンバン撃ちまくってました。それがないとSWATとしての番組の意味はないですが…
出動シーンでは彼らが特殊な出動車に乗り込んで現場に向かいます。
普段は凶悪犯罪の多発する管区のロス警察オリンピック分署内に詰めている隊員たちが、事件発生の知らせを受けるとそれぞれライフルを手にとって出動車に乗り込みます！その中で防弾チョッキを着たり必要な装備を身につけるわけですね！
そしてバックに流れるのがおなじみのテーマ曲ですよ。
僕と同じ年代の人ならよく知ってると思いますが、日本では「反逆のテーマ」として知られ、バラエティ番組なんかで使われてました。
21世紀のリブート版でも映画でも同じ曲を使ってたんだから、このテーマ曲はSWATの代名詞とも言えますね！
普段メンバーは制服警官と同じ格好で分署に詰めていて、パトロールの警官（の装備）では太刀打ちできない事件の際には軍のような格好で急行します。
ただ、彼らって捜査もするんですよね。
パトロール警官と同じ制服姿で巡回したり、私服で捜査したりと…
ここいらがおそらく実際のSWATと大きく違うトコなんでしょうけど、そういったシーンも多く入れないと、銃撃シーンばっかりになってしまいますしね。この時代の規制が大きく関わっていたのかもしれません。
そのためか、残念なことにこのドラマ、２シーズンで終わってしまいました。
本国ではずっと続いてる番組でも日本には一部しか輸入されずわずか数話で終わりなんてのも多いから、この番組もそうなのかと思ってたんですが、ほんとに全35話だけだったようで…
でも好きだったなあSWAT。特にホンドー隊長役のスティーブ・フォレストがオトコマエでかっこよかった！
特別狙撃隊SWAT・5人のメンバー
このホンドー隊長、名前はダニエル・ハレルソンで、ホンドーっていうのはあだ名なんですね。
最初の頃はダン・ホンドー隊長って名前かと思ってました！
階級は警部補です。
SWATって本来いくつもチームがあって、そのチームひとつひとつの隊長は巡査部長。
そしてそれらをさらに束ねるのが警部補なんですが、特別狙撃隊SWATのチームはオリンピック分署にひとつ。で、ホンドー隊長は巡査部長ではなく、その上の警部補です。
この辺が実際よりかなり簡素化されてる点です。でも面白けりゃいいですから！
ところでホンドー隊長は、このSWATより以前に別番組に出ています。
それが「命がけの青春/ルーキーズ」。
その中に、主人公３人がホンドー隊長のもとでしごかれるというエピソードがあり、タイトルもそのものズバリ“SWAT”！
だからその話が特別狙撃隊SWATのパイロット版とも言えます！
スティーブ・フォレスト自身はすでにホンドー隊長として登場してるというわけですね。
ホンドー隊長を補佐するディーコン・ケイ、通称ディーク。彼は巡査部長で元は牧師でした。
第１話でSWAT隊員のテストを受けた候補生の中からストリート、ルカ、Ｔ.Ｊの３人が選ばれます。
パトロール中に凶悪犯に相棒を殺されたことでSWATに志願したジム・ストリート巡査は熱血漢。
同じくパトカー警官だったＴ.Ｊ・マッケイブ巡査は高度な狙撃の腕前を買われて第１狙撃手に。
お調子者で口の軽いドミニク・ルカ巡査は元麻薬捜査の潜入捜査官。
彼ら３人は軍隊での訓練を受けています。
でも警察のエリートであるSWATの訓練はそれ以上に厳しく、射撃はもちろん偵察、夜間行動や隠密行動、ロープ降下なんかもあるんですね。
SWATの受け持ちは大事件や緊急事態、異常事件などの特殊任務だから、とくにタイトルのような狙撃隊というわけではなく、訓練にあるような偵察や私服での隠密行動もあるわけですね。
どうりで番組内で刑事みたいなことやってたのも頷けます。
さて、SWATの出動車って司令部としての機能を備えていて、完全装備の隊員を２チーム輸送できるらしいです！
当然無線で本部との連携も密にできるし更衣室としても使えるし、予備の装備や武器、補給品、医薬品なんかも積み込んでる装甲車なんですが…
車にばかり気を取られて、アレ？と思ったことがひとつあります。
2003年の映画「SWAT」には、ホンドー隊長役のスティーブ・フォレストがカメオ出演していて、出動車の運転手役をしてるんですが…
テレビシリーズの出動車の運転手って一体…
SWATメンバーの誰かではないし、運転手なんて特に見たことありません。
出動のサイレンが鳴ったときに、分署の警官が乗り込むんでしょうか…？
これだけは今もってわかりません！
