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スタスキー&ハッチの映画版ってどう?TV版との違い

20世紀の古いテレビドラマが21世紀になって映画として復活するっていうのはよくありますが、刑事スタスキー&ハッチもそのひとつ。
僕はこのニュースを知ったとき飛び上がって喜びましたよ!
めちゃめちゃ好きな番組でしたからね!

ただ…ドラマを長い年月の後に映画化すると、もちろん役者も一新してのリメイクかリブートとなるのでイメージがガラリと変わることがありますね。
そうした場合、オリジナルと新作映画のどっちが好きかという見方になると思うんですが…そりゃあやっぱりオリジナルに敵うはずはありません。
僕にとってはスタハチの場合、特にそうです。

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劇場版・スタスキー&ハッチ

映画版のタイトルは、原題通り「スタスキー&ハッチ」。
日本では劇場公開されてません。なので僕はDVDで観ました。

ネットでプロモーションを見ても「あ!面白い・悪くない」と思ったので即買いでした。

不満がないわけじゃあありません。でもまあ映画版も悪くはないと思いますよ。
悪くないというのは、もちろん役者が替わってるという点での不安やなんやかやが気にならなかったというところ。

具体的に言うと、TVオリジナルのポール・マイケル・グレイザーとデヴィッド・ソウルのこの上ないコンビネーションが、違う役者でうまく出せるか・スタハチの味を表現できるかと言う点です。

何しろグレイザーとソウルは制作陣からも絶賛されるほど「スタスキーとハッチ」にぴったりだったそうなので、イメージを壊さないでほしいというのが切にあったんです。
でもこの劇場版作品も、アメリカ映画によくあるTV版の設定を少々変えた作品なので、完全にTVとぴったり・オリジナルのようにとは行きません。

が、それなりに、スタスキーとハッチのコンビとして違和感なく観られます。

映画の方の役者はスタスキーがベン・スティラー、ハッチがオーウェン・ウィルソンと、しっかりした演技のできる2人でした。

スタハチ・オリジナルとの相違点

さて気になる相違点ですが…この先は「映画版は気になるけどまだ観てない」…と言う人にはネタバレ的な内容もあるのでご注意ください。

オリジナルと違うところ…まずスタハチの性格ですね。

オリジナルのスタスキーは、熱血正義漢だけど少年のような側面もあり、少々お調子者のエンターテイナー。後先考えずに行動する、向こう見ずなところもあります。
対して映画版のスタスキーは、ちょっとした不正も許さない正義漢。冗談も言わない超真面目な堅物で、何事も文面通りに受け取ります。

続いてオリジナルのハッチは、思慮深い切れ者で、なんでも器用にこなす都会派のマッチョ。でも不正が嫌いで時々カッとなるところがあります。
対して映画版のハッチは、いい加減な性格で着服とかの不正行為も平然とする、言ってみれば汚職警官ですね。

性格は違えど善良な刑事だったオリジナルの二人に対し、映画版のハッチが汚れた刑事なのには「そんなのアリか!?」と思いましたが、これは単に、2つの作品で二人の性格を入れ替えようと試みたと言う程度のものではないですよね。

これはスタハチの熱烈なファンとしてはショックでした。
でも僕が不満に思ったのはこの部分だけです。この不満もそのうち解消されていきますしね。

物語は二人がコンビを組むところから始まります。まあエピソード0といったトコですかね。
TVじゃはじめから二人はコンビで、そんな出会いの話はなかったですし。

話が進むうちにハッチも正義感にあふれる刑事になっていくし、堅物のスタスキーもだんだんいい加減…というより型破りな刑事になっていきます。
スタスキーは、証拠もないのに容疑者のパーティーで銃をぶっ放し、高そうなポニーを射殺してしまいますよ!
まあ、ハッチなんか集団で窃盗を働き、警官に囲まれたら「おとり捜査だ!」とか言って逃れるほどだから、スタスキーもそれくらいやってちょうどってトコですかね。

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脇を固めるメンバーもTVと同じキャラが出ています。
情報屋のハギー・ベアと、スタハチの上司・ドビー主任。

TV版のハギーはバーのオーナー。陽気でひょうひょうとした性格ですが、映画版の方は裏社会の顔役です。
コワイ部下も多く、少しでも気分を損ねると殺されるというくらいその道の人たちから恐れられています。

裏社会にコネのあるハッチとは密接な間柄なため、ハギーもスタハチの2人には手出しはしません。

ハギーもそのうち捜査に協力してTV同様面白い側面を見せます。
スタハチを出し抜いて逃亡したマフィアの大物をさらに出し抜き、相手を殴り倒した後で「ハギー・ベアをなめるな」とさらっと言うとこなんか、オリジナルとキャラが違っててもOKとしてしまいますよ。

そしてドビー主任ですが、オリジナルではスタハチに怒鳴ってばかりでも、2人のことは信頼しています。恰幅のいい警部ですが、映画では結構スリムなほうです。
スタハチを煙たがり、初め仲のよくなかった2人を「お前ら今日からコンビだ!」と、無理矢理パートナーにしてしまいます。

でも最後には、スタハチが捕り逃した犯人を捕まえたハギーを警察にスカウトするなど、3人に対して友好的になりますが。

若干設定は違うけど、段々とオリジナルに近づいていくといった感がありました。ドビー主任(映画版ではドビー警部)にはもうちょっと活躍してほしいと思いましたけどね。少し影が薄かったです。

オリジナルはオリジナル、映画は映画と切り分けて観ると「こんなのスタスキーとハッチじゃない!」といった違和感もなく、受け入れられます。
まあ、許容できない人もいるとは思いますが…

スタハチ・オリジナルとの共通点

僕が「やっぱりスタハチだ!」と受け入れられたのは、オリジナルとの共通点も多かったということ。

まず2人の身長差・スタイルですね。
オリジナルと同じ、黒髪のスタスキーと金髪長身のハッチ。その身長差もTV版と同じくらいなんですよ!

服装もほぼ同じ。襟を立てた黒っぽいジャケットのスタスキーと白黒ツートンのスタジャンを着たハッチ。それだけで遠目に見てもスタハチだ!とわかるほどです。

もちろんスタさんの赤い稲妻、フォード・グラン・トリノも健在です。

そして何より、ベン・スティラーの演技!
かなりポール・マイケル・グレイザーを意識してか、銃を撃つポーズ、走るときの格好、調子のいいときの仕草などがそっくりで、よく研究してます!!!

数十年を経てからのリメイクものはその時代に合わせて作られるのが一般的ですが、劇場版のスタスキー&ハッチはTV同様1970年代が舞台です!
それにオリジナル同様、少しコメディタッチです。
もちろん真面目な場面もありますが、スタハチのコンビネーションは映画で役者が替わっても同じでした!

ラストシーン、グレイザーとソウルの2人がカメオ出演していています。
海に沈んでしまったトリノの新車をプレゼントしにやってくるんですが、その時のベン・スティラーの喜ぶ仕草がいいんですよ。
無線が入ってそれをとろうとしたグレイザーの手から無線機をひったくる場面なんて「おお、スタスキーだ!」と、僕の頭に刷り込まれたスタさんのイメージ通りの仕草を見せてくれました!

最後に、嫌な同僚たちがスタハチの悪口を言って絡んできたとき、オリジナルの2人がテレビと同じコンビネーションでそいつらを畳んでしまうんですよ!

映画の内容は賛否あるかもしれませんが、こういうとこだけでも観る価値あると思います。
もう一度いいますが、キャラクター設定は違っててもそれなりに格好いいから、TVと映画とを切り分けて観るとやっぱりコレはスタスキー&ハッチだなと思える作品です!

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