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刑事コロンボのカミさんって見たことある?

刑事コロンボにたびたび登場する“うちのカミさん”。
いや登場と言っても姿ではなく、呼称だけですが。
なにかというと「うちのカミさんがねぇ」とか「いやぁ、カミさんに話したら飛び上がって喜びますよ」なんて引き合いに出される割には、その姿を一向に見たことありません!

一体コロンボ警部のカミさんって、どんな顔してるんでしょう?そもそもそんな人、いるの???

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コロンボのかみさんってホントにいるの?

…一応いることはいるんですね。

結論から言うと、存在するけど顔を見せたことは全69話で一度もありません!

ただ…
コロンボって、なにかとうちの甥っ子がとか、従兄弟がどうのこうの、叔父が、義父が…と親族を話にからませてきますが、そんな親戚すらいるかどうかわからない、犯人から話を引き出すための架空の存在かもしれないといった感がありますね。

でも、「うちのカミさん」に限っては存在します。
ドラマの中での話ですが、第三者にその存在を確認されているので、ドラマの上ではちゃんといるということになります。

カミさんが懸賞で当てた豪華客船の旅で、コロンボ夫妻が休暇でメキシコへ向かう道中に事件が起こる「歌声の消えた海」。
この中でコロンボはカミさんとはぐれてしまい、ずっとだだっ広い客船の中を探し回るんですが、船長やパーサーが「さっき、あっちにおられましたよ」と姿を確認してコロンボに教えてくれます。

いや~ただねえ…広いといってもしょせんは客船の中なんだから、船内放送で呼び出すか、名簿や部屋番号を元に乗組員に部屋まで送り届けてもらうかできるはずなんですがね。

事件解決後のエピローグ、船を降りるときにもコロンボはカミさんとはぐれ、探し続けます。
結局同じ空間にいながらカミさんはちらっとでも姿を見せることはありませんでした。

さらに、またまたメキシコ旅行をしているコロンボがカミさんとはぐれてしまう「闘牛士の栄光」。
「カミさん探さないと…」と言うコロンボに、現地の刑事からカミさん探しを優先するよう手を回す代わりに自分の抱えてるヤマを手伝ってほしいと頼まれます。
結局この回もカミさんという名称が出てきたのみで、姿は全く見せませんでしたが。

新・刑事コロンボの「かみさんよ、安らかに」では、原題にMrs.Columboとまでついてるにもかかわらず、やはり一度も姿を見せません。
この回は犯人逮捕のためのカミさんの嘘の葬式という話なので、夫人の姿は最初から出てきません。

葬儀後のコロンボの自宅(実際には部下の家)に警部と夫人のポートレートが飾ってあったので、実際に出てこずとも写真だけでカミさんが見られた!と思っていたら、じつはカミさんの妹・リタの写真でした。

おお!そういやカミさんは名前も出てこないのに、妹はリタ!
写真から、姉妹なんだからこんな感じの顔なんだろうなあというとこまで近づきましたが、当人はなにがなんでも姿を見せません。
顔を見せないまでも、体の一部とかシルエットだけ…とかいっても、それも見せることはありません。

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コロンボのかみさんはなんで姿を見せないの?

まあもっともな話なんですがね。
なにしろ刑事コロンボの制作には取り決めがあって、コロンボ夫人の姿は絶対に見せないこととなっているからです。

制作陣も最初からカミさんの姿は見せるつもりはないので、視聴者は誰もコロンボ夫人の顔なんか知り得ないわけです。

ただし、劇中のコロンボの話によるものですが、夫人のキャラクター付けだけはきちんとされているようです。

⁃ コロンボとはハイスクール時代からの恋人同士
⁃ どちらかと言えばスポーツウーマンで、中でもボーリングが得意
⁃ 料理は苦手、でも歌とダンスが上手い
⁃ 楽しいときを過ごすのが大好き
などなど。

「かみさんよ、安らかに」の最後には、風邪を引いて寝込んでいるのに連ドラを見ていて、その内容を電話でコロンボに話すシーンがあります。

存在するけど出てこない・電話で話はするけど姿は見せない・声も、名前もわからない“カミさん”。
謎の多いキャラクターですが、そこがいいんですよ。

姿を見せないまま数十年。
もうここまで来たら、今更顔出しするとかえって混乱とか不満の対象になると思いますよ。

その例が79年制作のミセス・コロンボ。
コロンボ夫人の顔見せと言うふれこみで制作されたケイト・マルグルー主演の推理モノですが、不評のうちに終わりました。

コロンボの製作元であるNBCが強引に作ったもので、レビンソンとリンクは猛反対してたんですね。まあ当たり前です。

これまでファンの頭の中にあったコロンボ夫人のイメージを潰してしまうような企画です。
コロンボ本編でも“カミさん”だった夫人に、ケイトという名前がつけられました!

でもね〜、コロンボ夫人は刑事コロンボの中に出てくるからこそいいんであって、別番組として夫人を出しても意味ありませんよ。
せめてたとえ話に出てくるコロンボの姪であるとか従姉妹であるとかにしときゃよかったんですがね…

カミさんと言えば…コロンボのカミさんではなく、ピーター・フォーク自身のカミさんなら、コロンボシリーズに度々顔を見せていますね。
フォーク夫人のシェラ・デニス。
まあ、いくらP・フォークの奥さんとは言え、シェラ・デニスがそのままコロンボのカミさんとして登場というわけにはいきませんからね。イメージと違うだろうし…

結論:刑事コロンボのカミさんは姿を見せたことはない。でもそこがいい!ファンのイメージの中で描かれる謎の存在であり続けるべきである。

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