僕が集めてた海外ドラマのテーマ曲集。テレビでおなじみの音楽が流れてくると感激したもんですが…でも期待してた曲がテレビでかかってた曲とはちょっと違ったりするんですよ。
海外ドラマに限ったことじゃないと思うんですが、テレビ本編でかかる曲とレコードなりCDなりで発売されている曲とでは演奏の仕方や使用する楽器に違いがあります。
さらには全く違うアーティストが演奏しているということもあるんです。
僕がよく観ていた70~90年代頃までのテレビドラマについて言わせてもらうと、オープニング曲にはいくつかのパターンがあります。
海外ドラマのオープニング曲・オリジナルあれこれ
もともとテレビバージョンしかないもの
殆どの場合これですが、曲自体が1分前後。テレビのオープニングのためだけに作っているので3分ぐらいの長いのを探しても見つかりません!
本編のBGMを含めて、作っているのはテレビや映画音楽で名の知られるアーティストであっても、演奏しているのはたいていスタジオミュージシャン。
ただし、日本ではカットされている場合が多いからDVDなどでしかお目にかかることはないかもしれませんが、エンディングはオープニングより少々長くてアレンジを加えたものが多いですね。
超音速攻撃ヘリ・エアーウルフのエンディングバージョンは長めでBGMとしても使われていました。
テレビバージョン(短いTVサイズ)とロングバージョンのあるもの
あえてTVサイズの短いやつと長めに演奏したロングサイズの2つを最初から用意している番組もあります。
特捜刑事マイアミ・バイスのテーマ曲なんてまさしくそれで、主旋律を抜いたパイロット版の曲なんかもあるのでバリエーションが多いです。
ベガス~VEGA$~や私立探偵スペンサー、私立探偵マグナムなんかもTVサイズと3分強のちょっと長いバージョンがありますね。
レコード・CDリリース用のものをTVサイズに編集したもの
こういうのって、たいてい有名アーティストが担当しています。
鬼警部アイアンサイドのテーマはクインシー・ジョーンズのIRONSIDEを編集したもの。
俺たち賞金稼ぎフォール・ガイ!!のテーマは主演のリー・メジャーズの歌うThe Unknown Stuntmanの編集版。
アメリカン・ヒーローのテーマBelieve it or notは当時結構流行りましたが、やはりこれもテレビ用に編集されて使われました。
20世紀ものではないですが、CSIシリーズのテーマ曲も、それぞれThe Whoのオリジナル曲を編集したものが使われていますね。
サミー・デイビスJr.が歌う刑事バレッタのテーマ・Keep Your Eye On The Sparrowや、ラリー・カールトンのヒル・ストリートブルースのテーマなんかは編集版かなと思いきや、TV版とは別に長いのが作られているようで、これらは前述のTVサイズ・ロングバージョンの2種類がある部類に入ります。
テレビバージョンとは別にレコード・CDリリース用のを作ったもの
オリジナルのアーティストが演奏したり歌ったりしているものもあれば、全く別のアーティストが担当しているものもあります。
単にTV版より長めというわけではなく、使っている楽器も演奏も若干違います。
最たるものがアル・ジャロウの歌うこちらブルームーン探偵社のテーマ曲で、パイロット版のエンディングと同じ3分ほどの曲ながらオリジナル・サウンドトラックに収録されているものはかなりのアレンジが加わっています。
僕はパイロット版のエンディングでかかったやつのほうがはるかに好みなんだけどなあ…
トム・スコットの刑事スタスキー&ハッチのテーマ・GotchaもTV版はソウルフルなのに、CD版はJazzyですよ。
マニックスはオリジナル・サウンドトラックが存在し、演奏しているのも本編の音楽を担当していたラロ・シフリンですが、ショートバージョンやロングバージョンと更に長いバージョンなど複数存在するんですが、いずれもTV版とは違ったCDオリジナルの演奏になっています。
リック・ブラウンのミッドナイト・コーラーのテーマも5分以上の長い曲ですが、TV版より落ち着いた演奏です。
海外ドラマのオープニング曲・カバーあれこれ
TV版とは異なる、カバーのロングバージョンがあるもの
オリジナルのロングバージョンというのは存在せず、テレビとは別のアーティストがカバーしたロングバージョンが広く定着したものです。
白バイ野郎ジョン&パンチ
この番組はアラン・シルベストリのオリジナルサウンドトラックが存在しますが、収録されているテーマ曲は1分少々の短いものです。つまり長いバージョンは存在しません。
ただし、コーニッシュと言うバンドが演奏している3分のバージョンと7分近いロングバージョンが存在します。
ちなみに、ロングバージョンは大野雄二が「YOU & the Explosion Band」の名前で出した日本制作の音楽集に収録されているので、コーニッシュというのは日本のアーティストかと思いきや、シュートバージョンがアメリカ制作のCDに収録されていました。
特別狙撃隊SWAT
あまりに人気のでた番組だったためか、リズムヘリテイジと言うグループがカバーした3分ほどのテーマ曲がヒットし、これがSWATのテーマとして定着しました。少々ディスコっぽい感じですね。
ワンダーウーマン
SWATと同じく、オリジナルとは違ったアーティスト・ニューワールドシンフォニーオーケストラによるものが存在します。でも不思議と違和感ないです。
特攻野郎Aチーム
テレビドラマの曲を出しているシルバスクリーン・レコードのダニエル・ケイン・オーケストラが演奏したものが人気を博し、Aチームのオリジナル・サウンドトラックまで制作。
やはりSWAT同様に、オリジナルとは違えど、この曲がAチームのテーマとして定着しました。ただし、オリジナルに比べると演奏が軽いような気がしますね。
カバーなんて、本当にいろんなアーティスト…無名のバンドや日本の楽団なんかもやってるからいい出すとキリがないですが、上記に挙げているものはオリジナル演奏じゃないのにその番組のテーマ曲として定着してるものばかりです。
刑事スタスキー&ハッチのテーマはジェームズ・テーラー・カルテットのカバー曲のほうがスタハチっぽくて好きなんですけどね。
スパイ大作戦とか0011ナポレオン・ソロなんて、長いこと根強い人気があったためか、色んな楽団が演奏してる多くのバージョンが存在します。
やっぱりオリジナルのTV版とは少々違う演奏になってますが、これらってカバーのほうが有名なテーマ曲と言えるでしょうね。
オリジナルとは曲調が違う?セルフカバー
テレビや映画音楽のアーティストで有名なラロ・シフリンやヘンリー・マンシーニなどは、独自の楽団の演奏によるセルフカバーでいろんなバージョンのテーマ曲を出しています。
特にマンシーニは日本では刑事コロンボのテーマとして知られるサンデーミステリームービーのテーマやピーター・ガン、探偵レミントン・スティールのテーマなどをかなりのアレンジを加えて、TV版とはかけ離れた演奏でリリースしていますね。
中でも際立っているのがチャーリーズ・エンジェルのテーマ。TV版とは全く別物になっています。
それでもチャーリーズ・エンジェルのテーマって言うと、このバージョンっていうくらい定着してますよこのセルフカバー!